自己破産するとどうなる?メリット・デメリットとは

公開日:2022/04/15  最終更新日:2022/04/25

自己破産と聞くと「家もお金も何もかも失ってしまう」「社会から信用されなくなる」など、大きなマイナスイメージが浮かびます。しかし本来の自己破産とは多額の借金を抱えた方が社会に立ち戻る救済措置なのです。ただし当然大きなペナルティも受けますので、今回は自己破産のメリット・デメリットについて解説していきます。

自己破産のメリット

自己破産の最も大きなメリットは「借金が帳消しになる」ことです。そもそも自己破産とは借金返済の見込みがない方が裁判所に申し立てを行う手続きのことで、裁判所に支払いができないと認められた場合には借金を全額免除してもらえます。

ちなみに借金の代表例として住宅ローンがありますが、その相場は約1,500万円~3,000万円ほどといわれています。もしこれだけ多額のローンが返済できないと分かれば家族にも打ち明けられませんし、精神的にも非常に不安定になることでしょう。その原因である借金がなくなるわけですから、これ以上にありがたいことはありません。

そして2つ目のメリットは「財産はある程度残せる」ことです。自己破産には「何もかも失ってしまうのでは」という不安がありますが、もし家財や貯金がすべて差し抑えられてしまえば、その後の生活が成り立ちません。

そのため自己破産後は99万以下の現金や、20万円以下の預貯金、また生活に必要な最低限の家電(洗濯機・冷蔵庫など)も手元に残すことができる仕組みとなっています。ほかにも自己破産には「無職や無収入の方であっても申請可能」「借金の取り立てが行われなくなる」といったメリットがあります。

自己破産のデメリット

自己破産の最も大きなデメリットは「資産はほとんど没収されてしまうこと」です。自己破産は借金が支払えない代わりに返済金として20万円以上の価値に相当する家や宝石、預貯金などは全て没収されてしまいます。だからこそ手元に残せるのは99万円以下の現金と、必要最低限の財産だけなのです。なお、売却しても価値が20万円以下になるような中古車やバイクは残すことができます。

そして2つ目のデメリットが「連帯保証人に支払い義務が発生する」ことで、もし連帯保証人がいる場合には、借金は連帯保証人が全て負担しなければなりません。そのため保証人の同意なしに自己破産の手続きを進めると後々大きなトラブルとなる恐れがあるため、くれぐれもご注意ください。ほかにもデメリットはいくつかありますが、それほど深刻なものではありません。

510年はクレジットカードが作れない

自己破産すると金融機関に信用情報が記録されてしまうため、5年~10年はクレジットカードを作ることができません。そのため支払いはすべて現金払いとなりますが、期間が過ぎれば事故情報は抹消される上、現在はクレジットカードの代用としてデビットカードがありますので、そこまで不便になることもないでしょう。

■官報に掲載される

自己破産するとよく「周囲にバレるのでは」という不安の声が上がりますが、その理由は国が発行する「官報」の自己破産リストに名前が掲載されるためです。とはいえ、そもそも官報を見るのは金融業者や市町村の税担当者といった限られた人のみで、一般人が見ることはまずありません。つまり自己破産しても周囲にバレる心配はほとんどないのです。

■仕事に制限がかかる

自己破産の手続きの間は弁護士や税理士、警備員、旅行業者、建設業など、特定の仕事に就くことができません。ただし裁判所から自己破産が免除され、手続きが完了すれば上記の制限もなくなるので、再び仕事に就くことができます。

自己破産しても固定資産税は発生する?

自己破産は借金が0になることが最大の魅力ですが、建物や土地にかかる固定資産税まで免除されるわけではありません。つまり自己破産の手続きが完了しても、固定資産税は支払う義務があるのです。このように自己破産しても支払いの義務が残るものは「非免責債権」と呼ばれており、固定資産税のほかにも所得税や自動車税、住民税や年金も該当します。

なお多額の借金に加え税金も滞納している場合、放置だけは絶対にやめておきましょう。なぜなら税金の滞納が発覚すると財産や所有物が差し押さえられる可能性があるからです。

そのためどうしても税金が支払えないのであれば税務署や自治体に相談することをおすすめします。事情を話せば分割払いの提案してくれたり、生活保護を受けることで猶予を設けたりといった解決策を提示してくれるはずです。

まずは任意売却の無料相談から!

自己破産は借金を0にできる反面、その後の生活には大きな負担を強いられます。何より自己破産には「何もかも失ってしまう」という負のイメージもありますので、できれば避けたいものでしょう。しかし、借金返済の方法は自己破産のほかにも「任意売却」という方法があります。

任意売却とは住宅ローンなど多額の負債を抱えていても不動産を売却できる方法で、売却資金をローン返済に充てることで借金を大きく減らせるメリットがあります。事実、任意売却によって自己破産を回避できたケースは多数ある上、自己破産は手続きに最低でも約50万円と莫大な費用が請求されてしまいます。

一方任意売却は不動産会社や弁護士が無料で相談に応じてくれる上、24時間受付の無料相談センターもありますので、費用面から見てもお得なので自己破産の前には一度、任意売却の相談からはじめることをおすすめします。

 

自己破産は借金が帳消しになることが最大の魅力であり、また誰でも申請可能な点や、取り立てから解放されるメリットもあります。ただし5年~10年はクレジットカードが作れなかったり、仕事に制限がかかったり、ほとんどの財産は没収されたりといいった大きなペナルティも受けることになります。何より手続きに多額の出費がかかるので簡単に手を出すわけにもいきません。一方任意売却は無料で相談できる上、自己破産の回避手段にもなりますので、借金やローンにお困りの方は自己破産を申請する前に一度、任意売却を検討してみてはいかがでしょうか?

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